須賀敦子さんを一冊読了しました。

須賀敦子さんの「ミラノ、霧の風景」をやっと読み終わりました。途中で休んだり、どの本もなかなか一気に読む集中力がなくなってきていますが、中には手にしたその日に読んでしまう本もあります。

著者の文章に慣れるまでは少し時間はかかりますね。須賀さんは初めてですので、、

須賀敦子さんは、もうこれ以上読むことはないかな、と思いつつ、でも、最後は泣いてしまいました。

須賀さんは当時としては大学出の留学をされるような婦人ですから、とても恵まれた環境の方と思いますが、意地悪だったり、人を見下したり、人を差別したり、そういうところのない、優しい方です。そういう方で、わたしは鈍感でボーッとしてるから、などど仰る方もいますが、須賀さんはいろいろ感じていらして、例えば思わぬところで、知り合い同士が偏見を持って付き合っていた、と気づいて、ショックで眠れなかったと、そんなことを書かれています。自分はいじめないけれども、ひとのいじめは干渉しない、というのでは、その人の本当の生き方とは言えませんよね。周りにも気を配って心を痛めるようであってこそ、自分はいじめはしないという本当の生き方と思います。

須賀さんが、過去に暮らしたイタリアで出会った人々の思い出を綴られているのですが、イタリアの人たちがまたいいのですよね。わたしはイタリア人のよさを少し知って、でイタリア語もかじり出したくらいで、イタリアの人は人懐こくて、親切で家族思いです。

BS日テレで「小さな村の物語」を長く放送していますが、どんな仕事の人も、毎日お昼は家族が帰宅してマンマの作ったパスタを食べて、代わり映えのしない厳しい労働の日々を送りながらも、生まれ育ったここが1番好きとどなたも言われて、また、意外なお年寄りが、思わずこちらが納得させられるような哲学的なことをおっしゃったりします。さすが古代ローマ帝国の、また、ダンテやボッカチオの国だな、と感心します。

須賀さんはしっかりとした辛辣なことも仰いますが、心根は優しくて、真面目だけれども節度のある、やはり素敵なご婦人と思います。次も読んでみようと思います。