これこそが読書のだいご味

天気は全然快晴ではなかったです。しばらくパッとしない天気が続くようです。

パソコン教室にも行けてませんが、今は課題を抱えていて、わたしは目標に向かって〇つけながら、クリアーしていくようなことが性に合っているので、今はその課題に向かって集中していて、ほかのことが手薄になっています。

そんな中でも五月ごろからギリシャ神話には魅せられっぱなしで、相当入門的な本を読みました。

そこで大筋のギリシャ神話がどういうものか少しわかったので、いよいよあの盲目の吟遊詩人ホメロスのイリアスを読み出しました。

この本はホメーロスでイーリアスです。固有名詞は訳す人によって伸ばしたり伸ばさなかったり。

最初ホメロスで馴染んできたから、ホメーロスは読みにくかったのですが、そんなことも結構あっちこっち読み散らかして慣れました。

ホメロスは紀元前8世紀ごろの人、この人は書いて残したわけではなく、語ってきたので、それがいろいろに伝わってきているのでギリシャ神話は同じ神話でも幾通りも落ちがあったり、登場人物も違っていたりもありますが、その違いも一説にはこう伝わっている、と説明が入り、なかなか丁寧です。

ホメロスの一世紀後のヘシオドスが「神統記」で、ギリシャ神話を文字にして整理して残した最初の人で、ここからまたいろいろ時代が下って、ローマに古くから伝わるローマ神話と融合して、オウディウスの変身物語、などに続くようです。

例えば神の王、ゼウスはローマ読みではユピテル、英語ではジュピターと言いますから、たとえば、イタリア語でミカエルは英語読みならマイケル、という意味にとっていたのですが違ってました。

ギリシャ神話もローマ神話もそれぞれ古くからあり、紀元前146年にギリシャがローマ帝国の属州となって神話も吸収されたそうです。ローマには受け入れる柔軟性があるのですね。

どちらの神話にも同じような神様がいて、この神様はローマ神話ならこの神様に該当する、と言ったことらしく、それがゼウスはローマ神話ならユピテルに該当、ってことで、それだけ多神教の神話って似たり寄ったりなんですね。

日本の古事記にも被るそうですが、ヤマタノオロチなどはこんな頭が八つの蛇、、、みたいな化け物はギリシャ神話にもたくさんいて、人間が考え付く恐ろしげな化け物は行く突くところは同じみたいです。

イーリアスは10年続いたトロイア戦争の最後の49日間のお話でアキレウスが主人公ですが、三分の一ほど読んで、まだ彼は出てきません。

この本を書いた人は英国の子供向けの物語を書く人らしいですが、ホメロスの時代はみな、神様の名前も、王様や王子や王女や、戦争がどうして起こったか、結果はどうだったかみな知っていたけれども、今の人は知らないから、まずアキレウスの話の前に知っておかないとわからないところから話します、といってこの本は始まります。

まずこれだけでも親切で丁寧なわかりやすい語り口でワクワクします。

わたしはここまですでにいろいろ読んで、かなりわかってきているので、そのうえでこのイーリアスを読むと面白さは格別です。

岩波少年少女文庫ですが中学生以上となっていて、非常にわかりやすく、久々に読書の楽しさを感じています。

これを読んだら同じくホメロスのオデッセイウスを読んで、これも同じく中学生以上の同じ方の本だから読みやすいはず、そのあとは変身物語とかギリシャ悲劇も読んでいくつもりです。

こんなに面白い、と言いながらやはり一気に読んでしまった、とはなりません。わたしは躁病のきらいがあるので、今はいろいろ課題やら抱えているし、気が散って集中できないのです。

なんて面白い、と気持ちが高揚すると本を伏せてしまって何かほかのことを始めてしまいます。

以前よりかなり落ち着いてきましたが、まだまだですね。この性分は百まで続く、と言われたことがありますが、それって百まで生きれるってことなら、すごく嬉しいですが。