さて本日は、早稲田大学エクステンションで、三森 のぞみ先生の「ルネサンス・イタリアの諸国家」の9回目の講義を聴いてきました。 テレビドラマとしても放映されたローマ教皇アレクサンドル6世を輩出したボルジア家ですが、ジェレミー・アイアンズ演ずるところのロドリーゴ・ボルジアの長女ルクレツィアの、3回目の結婚相手はヴェネチア共和国に近い、フェッラーラ公国のエステ家の跡取りアルフォンソ1世で、彼の肖像画をスライドで見ましたが、なかなかの美丈夫、当時使われ始めた大砲の名手だったそうです。ルクレツィアは薄幸の印象ありますが、この縁は仲睦まじく良い結婚だったそうです。当時は教皇領も大きく強く、政略結婚の相手としても、教皇の娘は魅力的でした。
ロドリーゴが娘に持たせた持参金の数々は、現金、領土、権利の承認、大幅な減税などなど、加えて宝飾品2万ドゥカーティとあり、当時は絵画などより宝飾品のほうが価値があったそうです。当時は絵画は、画家の職人としての仕事量の対価としての価値だったんでしょうね。
そこで思い出したのが5月に行った東京都庭園美術館の「メディチ家の至宝」展で見た、おびただしい数の繊細なカメオの彫刻。ボタンぐらいの小さなカメオに細かい彫刻が施されていて、トスカーナ大公のうちの誰かはメモにとらなかったのですが熱心に集められたようです。まだ、硬いダイヤモンドを削る技術はなかったので、カメオやヒスイに人気があり、小さいですから、万が一お城を追われた時など、逃げるときに持ち出しやすかったりもあるのかも。
この展覧会は無料券をいただいたのであまり興味がなくて行ったのですが、行ってよかったです。繊細なカメオを見て、お金持ちのお宝を集めるしぶとさと工夫に感心しましたし、今日の講義もカメオを見ておいたので、お話にピンときましたしね。
来週はいよいよ10回目。次は秋ですね。行きたいです。
ちなみに早稲田のキャパンスで学生さんが配っているパンフを反射的にいただきまして、帰宅して見てみたら、明日から「第7回早稲田学生文化・藝術祭」が開催されるようで、1週間くらいやるようてす。一応お伝えしておきます。