今年最後の夏日と聞いていたのに朝方は寒くて、やっぱりね、当たらないわ、と思っていたのですが、今は暑いです。バイオリンのお稽古に行って来ましたが、夏日といっても秋の気配、天高い秋晴れです。
バイオリンの先生のご主人様は梅澤 岳臣という画家さんです。わたしの知り合いで本当の芸術としての画家さんは梅澤 岳臣画伯だけです。
環境的に音楽の専門家の方は周りにいて育ったのですが、絵を描く人というのは子供心にも、すごいな、本物の気難しい芸術家だな、と畏れ多いような気持ちで見ていたように思います。
何十年ぶりに先生とご縁ができご自宅にレッスンに伺って、そこで初めて梅澤画伯の作品を見ましてからすぐに惹きこまれいっぺんでファンになりました。
先生の作品はほとんど残ってなくて、ご自宅にあるのもコピーか、スペインに10年遊学されていた時の習作などです。
同じく先生の絵のファンで、Y新聞を定年退職されて地方から鎌倉のご自宅に戻られ改築されるときに、集められた梅澤先生の絵の個人美術館のように作られたK田さんのお宅には何度か伺っています。コレクションは10点以上でまとまって鑑賞すると迫力があり、梅澤ワールドも感じてK田さんが羨ましいです。K田さんも息子さんがその昔、奥様先生のバイオリンの生徒でそこで梅澤画伯の絵に接して、ファンになられて集められたようです。
トップはマドリードのプラド美術館で模写されている若き梅澤画伯です。フリーリョの絵じゃないかなと思います。この遊学の間も横浜で音楽家として活動しながら2人のお子さんを育てて画伯に尽くされたわたしのバイオリンの先生は頑張り屋で、音楽に対していつもひたむきで謙虚で、この歳になって尊敬できる大好きな方の存在はありがたいことだなと思っています。
子どもの頃気難しい芸術家と怖かった画伯も今はいつもニコニコ、コーヒーを入れてくださる好々爺です。わたしもおばあちゃんになったしね。時の流れを感じます。