我が家は一男二女でして、真ん中が息子。主人は男女均等の兄弟の中で育ちましたが、わたしは妹と姉妹。男の子を持つということが漠然としてましたが、二人目の子供がお腹にいた時は、今度は男の子だなとわかりました。
妊婦としてのわたしの食べ物の嗜好など、第一子の娘の時と明らかに違いました。
実際男の子を持って、その晴れがましさ得意さは言いようもありません。わたしってね、やっぱり世界で一番偉かったんだ、と勘違い。
娘しか持たなかった両親よりわたしの方が幸せと思ったのは確かです。
画像は忘れもしません。たしか息子が小学校四年生か五年生のとき。真ん中の白に赤いストライプのシャツが我が息子。
Tちゃんというお嬢ちゃんが小児ガンで、余命いくばくもなく、親御さんが学年のクラスを超えてお友達をお招きくださっての楽しい一日。
息子は体も丈夫で勉強のことなど気にもしたことなかったのにいつもテストは満点で、時々98点だと惜しい、と先生のコメント。
へえ、息子はテストでも結果を出せるんだと意外にも。
そんな風にいつも意外なような思ってもいないような戸惑いの中で息子を育てていて、ある日Tさんのお誕生会に呼んでいただいたんでした。
その後そのお嬢ちゃんは亡くなり、息子は中学生になっていて学ラン着てお葬式に行ったような。
ご両親は私どもより年配、きっと年取って授かったかけがいのない一人っ子だったはず。
この時お招きいただいたのも、別宅だったような、お家を二軒もお持ちで羨ましい限りですが、たった一人のお嬢さんを亡くされてその気持ちはわたしにはわかりません。
写真を見る限り、息子は無邪気に元気に遊んでいますが、ご両親やTちゃんの慰めになったんでしょうか。