KLMが贔屓になったお話し

わたしは何回も飛行機には乗ってないのですが、それでも回を重ねるごとに意外とフライトは好きでして、旅行は、なるべくロスタイムの少ないようにということと、料金を安く、の二点で選びますのでどこかで乗り継ぎすることも多く、その乗り継ぎ空港で過ごすのも毎回楽しみで好きなんですね。

まだ経験が少ないせいか特に嫌な思いやトラブったこともなかったのですが、昨年の8月にマドリードに行く時に、初めてトラブルに遭遇しました。

成田から夜中に出発のオランダ航空便でスキポール乗り継ぎマドリッド行きです。期待感いっぱいでいつものように飛び立ち、落ち着いたら夜中でも機内食でるよね、などど、言っていたら、、、

飛行機の後方に不具合が感じられ、どのくらいの不具合かこのまま飛行を続けていいものか引き返すべきか、成田と交信しシステム上調べているのでお待ちください。またお知らせしますとのこと。

次に入った案内では、やはりシステム上だけでは不明なので一旦検査のため、成田に引き返します。それについては、いま佐渡の上空ですが、消費されていない燃料の分、重量オーバーで、成田着陸に支障があるため、何回か現在地を旋回して燃料を外に捨てていきます。窓を開けられた時、飛沫が見えることがありますが、外にまいている燃料ですので、全くご心配はいりません、なお、成田までも全く問題なく行けますので安心してお待ちください、とのことでした。

乗客はほとんどが日本人でしたが、舌打ちひとつ、ため息ひとつ、不安げな声ひとつ聞こえることはなく、さすがお行儀がいいな、とそれも感心しました。

成田に着くと、待ち構えていた作業服の技術者と、スーツの社員が乗り込んできて、後ろの方に消えていき、乗客は機内食を食べながら待ちました。検査の結果、この飛行機はフライトに不適切と判断され全員なにかしらに振り替えて目的地に行くこととなりました。

無理して飛ばないでくれて、損失やらいろいろ事情もあると思いますが、まずは人命を最重要に判断してくださり、会社の判断は潔い英断だなと感激しました。

それからあとは、今度は娘の大活躍でした。成田のKLMのカウンターには、この飛行機を降りて乗り継ぎの手続きをする乗客が長蛇の列。アムステルダム空港までは一緒でもそのあとはみなさんバラバラで、それぞれに目的地までどの会社のどの便なら空きがあるか、時間的にどうか、自分の番になった人はなかなか納得できる便にマッチしないのか離れません。こんなことでは、これだけで半日ぐらい費やすのではないか、、、、

ここで娘は機転を利かして、列に並びながらもこの旅行のチケット購入で世話になった業者に電話すると、業者にもこの便が飛ばない連絡は入っていて、それならばエアフランスの〇〇便なら、パリ経由で最初の便と数時間遅れでマドリードに着くのでどうかの提案がありました。

私たちは列を離れエアフランスのカウンターに駆け込み、そこはガラガラ、そこでもKLMのトラブルの振りかえ手続きということで、サクサク進み、無事にたいした遅れもなくエアフランスに乗り込むことができました。その代わりドゴール空港でもトイレとお茶するぐらいしか時間がなく、空港を見学してゆっくりする、ということはできませんでしたが、それはロスタイムなく最初の予定により近く行けるということでした。

帰りは予定通りKLMに乗り、スキポール空港に乗り換えで降りました。楽しそうな雰囲気のある空港でしたが、ここでも乗り継ぎ順調で時間はなかったですが、またチャンスがあればこの空港もゆっくり探検してみたいです。

この経験でKLMが贔屓になりました。アナウンスされたかたも、そばを行き来するかたも乗組員の方たちは、皆さん落ち着いていてそれだけでも安心して経過を待つことができました。

なお、行きのKLMに50人くらいの日本代表のジュニアのサッカー選手が乗っていて、彼らも大変お行儀がよく、でも人数が多いし、幾つかのグループに別れたのか無事に目的地まで行けたかなと思っていました。試合か合宿かといったところ。ところが彼らとはなんとバルセロナのグエル公園で遭遇しました。

わたしと娘は有料領域に入らなかったのですが、彼らはそこに入って見学していました。

行列なして行進している時に会ったのですが、なんとなくお互い無事でしたね、みたいなそんなeye contactがあったような、、、、日本ジュニア、落ち着いていて立派でした。