2日間のプラハで是非行ってみたかったのは、生の演奏会。
プラハには高名な楽団もありますし、生活に音楽が馴染んでいるんですね。
クラシックだけでなく、ちょっと入ったお店などでも、いつの誰のものなのか、音楽がかかっていて、印象には残りました。
毎日たくさんの会場で案外安く演奏会が行われていて、今回は場所と時間と演目で、クレメンティヌムで、5時から、ヴィヴァルディの四季他、ということで選びました。
クレメンティヌムは時代により色々に使われてきた建物ですが、そもそもはものすごく大きなイエズス会の施設で今はプラハ大学の図書館でもあるようです。
第1、第2バイオリン、ビオラ、チェロの4人の演奏から始まり、ビゼーのカルメン序曲は速く、サーカースのさあさお立ち会い、みたいなのを連想するような演奏でちょっとがっかり。
観光客相手に、一糸乱れない演奏、相当弾きこなしていてお茶の子さいさいな演奏のようで、、、
でも二曲、三曲と進むうちに引き込まれて、やはり生はいいなあ、と感動しているうちに、チェンバロ奏者と、バイオリンのソリスト登場、
この登場の仕方がいいんですよ。
さりげなくさらっと入ってきて、、
そしてヴィヴァルディの四季が始まりました。
今も耳に焼き付いて、帰ってきてCDを買いましたが、すでに一枚持っていることに気がついて、演奏者も違うから聴き比べてます。
わたしはプラハでの演奏のさらっと流した感じ、6人の演奏者の息もぴったりな感じ、ソリストが特別でない感じの演奏に感動しました。
四季は後世で誰かがつけた名前で「和声と創意への試み」と言う12楽章のバイオリン協奏曲です。
ヴィヴァルディはベネチアのバロック時代の人。
わたしは美術もバロックが好きなんですが、音楽もバロックが好きなんだな、と再認識しました。
この度のライブでは冬の2曲目、全体では11曲目が、もっともったり演奏されることの方が多いと思いますが、むしろ速いくらいのそのテンポと、あとバックの弦のピチカート、人差し指で、弦をはじく奏法ですが、その刻みの粒が揃っていて、馬の蹄か鈴のように乾いて透明に響き、こんなすごいピチカートは聞いたことがないように思いました。
ちなみにその日のアンコールはこの11曲目が演奏されました。ご本人たちにも自慢の演奏だったと思います。
何度も感激して泣けましたし、隣の娘に、演奏者が楽しそうだね、と声をかけると、娘もうなづいていました。
ノリノリだけど抑えた演奏。
帰国してチケット会社に演奏者のことをメールでお聞きしたら、日本語の場合、回答に日数がかかるかも、とのことでしたのに、すぐにお返事頂戴しました。
皆さん、プラハ市民交響楽団か国民劇場のアーティストだそうです。
ドボルザークにスメタナを生んだ国ですし、モーツアルトもベートーベンも理解あるスポンサーにお世話になった国ですから、、、、
この演奏聴いただけでも良い旅行でした。