主人の母、わたしには姑ですが、義母は来月で95歳、何年か前の今頃、起き上がれないとのことで、今思えば名目はなんだったのか、とにかく1ヶ月ぐらい入院して、その時は義母も弱気になり、主人も含む四人の子供達は(と言っても長姉のお孫さんは大学生、そんな年齢ですが)覚悟した時もあったんじゃないかと思います。
退院となり、ケアマネージャさんやらとにかくいろいろな介護の便宜を受けて、当時私も週に一回は実家に通いました。
ところがいつの頃からか、一度はオムツまでしたように思うのに、どんどん元気になり今では毎日ピアノを弾いていて、トイレにも自分で行って用を足すそうな。
先だっては義母のピアノに合わせて歌いました。次から次とページをめくりどんどん行きます。
歌えと言われて歌詞が書いてないというと、ドレミでいいじゃない、とのこと、確かに。
まず、中島みゆきの「時代」から始まり、次に「見上げてるごらん、夜の星を」と続き、そこからは怒涛のごとく。
途中、カーペンターズの「トップ オブ ザ ワールド」隣のページがビリー バンバンの「白いブランコ」この二曲はエンドレス的に繰り返されました。
なんとか次に促して、後であの二曲は好きなのか尋ねると、さあ?繰り返したこともあまり意識されてないようです。
ほら、こんな感じ、まだまだ弾く気満々。
わたしはかねてからバイオリンよりピアノの方が難しいと思ってます。バイオリンは自分で音を作らなくてはならないからそこが難しいと言われますが、確かにピアノはその鍵盤を叩けばその音は出ますが、その音の出る鍵盤をピンポイントで叩くこともわたしはさらに難しく思えます。
バイオリンは左肩からせいぜい赤児を抱くくらいの範囲で、掌の中で塩梅を調整することができます。
ですが、義母のピアノに向かうところを見ていると、このぐらいになるとピアノの方が楽だなと思いました。
座って叩けば音楽になりますが、94歳でバイオリンを抱えるのはちょっとしんどいかも。
今度はわたしもバイオリン持参して、何か一曲練習して仕上げよう、と約束しましたが、新しい曲の譜読みはやってくれるかな。
義母は過去に全国大会などにも出てきたママさんコーラスの創設メンバーで、50年に渡りピアノ伴奏をしてきて、そんなことからたくさんの曲を知っているから弾きますが、新しい曲の譜読みに挑戦は大変なことと思います。