ミッシャの「スラブ叙事詩」を観ました

国立新美術館で、8日からミッシャ展をやっています。早速行ってきました。

「スラブ叙事詩」という20点の作品がミッシャの国、チェコ以外では初めて全作品一挙公開で、そのことにちょっと感動してます。

ミッシャはパリに出て経済的に大変な生活をしていた時、偶然ともいうべきチャンスを得て当時大人気の女優、サラ ベルナールの依頼で描いた演目のポスター「ジスモンダ」が評判となり、またベルナールにも気に入られて一躍人気作家となります。のちにはアメリカに渡って仕事もしています。

ですが、ある時期からチェコに戻り祖国のためにたくさんの仕事をしていますし、今回目玉の「スラブ叙事詩」もライフワークとして完成させましたが、題材が時代遅れだと一部では酷評もされたようで、なんと2012年といいますからつい最近ですが、それまで日の目を見ずに葬られていたようです。

チェコの壮大な歴史が題材です。

わたしは最近、ちょっとチェコの歴史も読みましたので、なんとなく雰囲気として伝わってくるものがあり、良い作品群ではないか、大きいだけでも凄いですが、歴史を勉強してその時代の考証やら大変な苦労をして描かれたと思います。

一番印象的だったのは、チェコの英雄ヤン フスで、彼が民衆に説教しているところがあるのですが、壇上から乗り出すように前のめりに大変熱っぽく語っていて、わたしはヤン フスはおしゃべりでない人のように想像していたのでへえ、と思いましたし、髪型も体型も若く描かれていることも意外でした。

油彩画ですが全体に淡くパステル調でそれもミッシャの個性ですね。

大きいものは8メートルかける6メートルだそうで、運ぶのも気を使う大仕事だと思います。

お客さんはわんさか入っていて、日本てなんだか本当にすごいなと思います。

ミッシャの印象が変わり、好きになりました。

もう一度くらい会期中に行きたいです。