メディチ家の本家と傍家

フィレンツェのリッカルディ宮殿です。メディチ家のお屋敷ですね。

早稲田エクステンションの三森 のぞみ先生のイタリア史講座、ルネサンス期のフィレンツェで、メディチ家の話をしないわけにもいかないでしょう、とのことで、わたしもだんだん自分なりに勉強するうちにメディチ家に対する認識も変わってきました

昨年東京都庭園美術館で見てきたメディチ家の財宝展は、トスカーナ大公としてフィレンツェの君主になってからのメディチ家のもので、わたしが散々ミケランジェロや、ボッティチェッリや、サボナローナなどど絡めて認識していたメディチ家は、それより前の時代で、まだ表面的には理想的な共和制を謳って、傑出した権力者が出ないようにお互い牽制し合っていた時代なので、メディチ家の繁栄はこの人から始まったと言われる、コジモ イル ベッキオなどは、まだ君主ではなくお金持ちの商人で市民でしたし、あまり派手に表に出ない人のようでした。

共和制時代のメディチ家が本家で案外早くに家系が絶えます。その後のトスカーナ大公として続くのは傍系と言われている、コジモ イル ベッキオの早くに亡くなっている弟の家系です。

先だってこの講座の予習のつもりで読んだ塩野 七海さんの本で、それが整理されてきて、今日は先生のお話でさらにわかりました。

塩野 七海さんの本は何冊かもっていますが読了できたのは過去に一冊だけ。どうしてもわたしには読みにくくて。

ですがこのほど予習のつもりで読んだヴェネチア、フィレンツェ、ローマの三部作はあっという間に読みました。

史実を基本に架空の創作人物を絡めての物語で、大変面白くてわたしの塩野 七海さん苦手説を払拭できたかな?

塩野さんはわたしなどが今更言わなくても、大ベストセラー作家で、とてもよく研究されていて、惜しげもなく親切に説明してくださり教えてくださいます。

ものすごくイタリアもイタリア人も、とにかくイタリアに関する何もかもがお好きなんですね。

そこの辺のすごく入れ込んでる感が、わたしにはちょっと読みずらいと感じられるんじゃないかな、と最近思い当たりました。

でも、この方のご本はイタリア史ちょっとやりたいなら読んでおいた方がお得かな?と思い直してます。

辻 邦生さんの「春の戴冠」も途中で挫折しましたし。映画もそうですが、長いのはちょっと。

メディチ家の紋章。色大理石で手の込んだものです。

メディチ家は、市民から反感を買わないように、お屋敷の中は豪華絢爛でも外側は質素にしていたそうです。イタリア人て、そういうこともできるんだなと思いました。