ヨハネス・フェルメールの「デルフト眺望」です。1659-60年作でマウリッツハイス美術館所蔵。娘たちは姉妹で仲よくオランダとベルギーに旅した時に、この美術館には行ったので見ているはずです。
さて、五月から始めた西洋美術のウェブ講座ですが、毎日土日以外は、朝の7時に一枚の絵画が送られてきて、簡単な説明があります。
こう言っては何ですが西洋美術をなんとなく趣味にして10年にはなりますから、送られてくる絵画はだいたい知っています。
リアルに見たものも結構ありますし、そうでなくても画集や西洋美術史を勉強しながらの関連で見て来た絵画がほとんどです。
昨日金曜日で125枚の絵画を観てきました。一年経ったら250枚くらい見ることになるんでしょうか。
ですが先生のそのコメントは長過ぎず、むしろ気持ちちょっと短め、そこが絶妙で、だから毎日何とか続けてページを開けていると思います。
もう少し長くて詳しいと、今は見ていられないから後で、、、、となってたまっていくんじゃないかな?
いろいろ考えていらっしゃって素晴らしい先生と感じています。
まだリアルにはお会いしたことはありませんが、コロナが解かれて、またセミナーなどが普通に開催されるようになったら是非参加したい美術史セミナーの先生です。
で、だいたい知っている絵画、などと生意気を申しましたが、簡単なお話の中でも知らなかったことはそりゃありますよね。
でなきゃ、受講することないですし。それに、毎朝送られてくる絵画の選び方や順番も何かの伏線になっていて西洋美術を学ぶ上で意味があるんじゃないか、、、なんて勘ぐってもいます。
とにかく、ここのところしばらくキリスト教関係の絵画が続き、ちょっと陰気臭くて嫌になってましたが、ここ数日はフェルメール、、、そして数少ない風景画です。
普通に美しい風景画で、時計台の針は7時を示しているので朝の風景、ということらしいです。
フェルメールは生涯デルフトで暮らし、たしか40台前半で亡くなってますが子だくさん、、、奥さんのお母さんが資産家で婿さんとして可愛がられたかどうかはわかりませんが、同居していたから経済的には依存して恵まれたけれど、姑と同居で辛かった、、、、、というのがわたくしのフェルメールに対しての印象です。
この風景画はあのフランスの小説家、マルセル・プルーストが世界一美しい絵画、と絶賛したそうです。
プルーストは20世紀前半の重要な小説家と言われますが、そのころには忘れられていたフェルメールを、あの彼の代表作「失われた時を求めて」の中でもこの絵画を題材として登場させていて、そのこともフェルメールが再び脚光を浴びることに一役買っている、、、としばしば語られているそうです。
プルーストの「失われた時を求めて」は重要な小説ですがあまりにも長く、いつか読みたいけど読めない本リスト、、、の上位常連ですから、それを言う人はこの本読んでるよ、というご自身のアピールでもあるんでしょうね。
だいたいこんな風にいろいろ知ってくると、このタイミングでこの「失われた時を求めて」を読んでみよう、、となるのですが。そうやって興味や知識を増やしているのですが、この本は今は読みません。
もう少しじっとしているしかなくなったら、読もうと思って積んである本はたくさんあるので、そこに加えていずれ読みたいです。だいたいこのご本、邦題がよくて惹かれますし。
コロナの閉塞された日々を、西洋美術史とギリシャ神話の勉強は続けられています。ここでもう一つ、イタリア語に再び立ち上がれば、しばらくやってきたお勉強も報われますね。Mちゃんに負けないように頑張ります。